（株）能作とは、大正５年に高岡に４００年伝わる鋳造技術を用いて、仏具製造を開始し、近年ではインテリア雑貨、照明器具、建築金物を手掛けている会社である。
案内係の方の説明を受けながら、木製または金属製の上下枠に製品と同じ形の種型を入れ、砂を入れて押し固めて原型を取り出すと、砂の鋳型ができる。そこに溶かした金属を流し込む生型鋳造(きがたちゅうぞう)という工程を見学した。
㈱能作では、錫（すず）100％の食器は柔らかくて曲がることが弱点だと思っていたが、お客様からの「曲がるんなら曲げて使った方が良いんじゃないですか」との提案をうけ、発想を変える事で曲がる錫の食器をヒット商品として生み出した。
また錫100％商品は、他社では手掛けていなかったので競合相手も無く、扱う問屋さんにも迷惑がかからなかった事が非常に良かったそうで、発想の転換が重要である事を教えられた。
職人の方は若い方が多く、丹念に作業されている様子を見て大変感心し、情熱が感じられ、「皆さんも、発想の転換と言う事を意識しながら営業に活かして行きましょう！」と清水支局長の言葉で講習は締めくくられた。
（通信 dhk富山支局 手丸勝人）
